Maiko

フェンスのMaikoのレビュー・感想・評価

フェンス(2016年製作の映画)
4.0
名優たちによる演技合戦に大注目!!!

ずっと観たかった映画です!!!大好きなデンゼル・ワシントンの監督作☆3作目となる今回は、アメリカの劇作家オーガスト・ウィルソンによる戯曲『フェンス』を映画化☆デンゼルは、2010年にリバイバル上演された舞台版で主演を務めてトニー賞主演男優賞を受賞し、今回は主演の他に監督・製作も兼ねています。舞台版でデンゼルと共演し、同じくトニー賞主演女優賞を受賞したヴィオラ・デイヴィスが今作でも妻役を演じ、今回アカデミー賞助演女優賞に輝きました!

舞台は、1950年代のアメリカ・ピッツバーグ。元プロ野球選手で現在はゴミ収集員として働くトロイと妻ローズ、そしてその息子たちを通し、アフリカ系アメリカ人の家族の複雑な関係性が描かれています。

映画というより芝居を観ている感覚でした。とにかく喋る!!!本編の大半が会話だったので、終始気が抜けませんでした(^^;)本作の見所は、やはり役者の演技!特にデンゼル・ワシントンとヴィオラ・デイヴィスの息の合った演技は見応えがありました!デンゼルは素晴らしかった!莫大な台詞量に驚きましたが、最後まで引き込まれる名演でした。ヴィオラの迫真の演技には圧倒されました!感情を爆発させるシーンが本当に凄かった、、、

本作のテーマは、ずばり「柵(フェンス)」!家族を守るためのフェンス。自分を抑えるための心のフェンス。トロイの家族を通じて、人間は皆フェンスを抱えて生きているのだと改めて感じました。これは、どこにでもいる普通の家族の物語です。生活のために何かを犠牲にして、家族のために耐える。ズシンと重くなりましたが、ラストの奇跡に少し救われたような気がします。

観る人を選ぶけれど、完成度の高い作品なのは間違いありません!やはり、デンゼル・ワシントンの映画はハズレがありません!一見の価値ありです☆
Maiko

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