福福吉吉

女神の見えざる手の福福吉吉のレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.0
大手ロビー会社で辣腕をふるうエリザベス・スローン(ジェシカ・チャスティン)は、銃擁護派団体から仕事を依頼される。だが、自らの信念に反する仕事はできないと、銃規制派の小さなロビー会社に移籍する。大胆な戦略で形勢を有利に変えていくが、ある事件をきっかけに事態が悪化していく。

ストーリーはしっかり緩急がついているとともに、主人公エリザベス・スローンの生き様に最後まで圧倒されました。

私はロビー活動自体、知らなかったのですが、アメリカの政治の世界は凄いことになっているなあ、とアホみたいな感想が出ました。法案一つでこんなに裏側では動いていることに驚きました。賛成派と反対派の戦いは、まさに「仁義なき戦い」で、手段の清濁問わない展開にハラハラドキドキして見応えありました。

主人公であるエリザベスは自信満々で頭脳明晰、目的遂行のために手段を選ばない人間として描かれていて、最初はあまりにも超人的過ぎて、私には感情移入することができなかった。しかし、彼女がチームを動かし、チームが目的遂行のために一丸となって動く姿は紛れもなくカッコよくて、目が離せなかった。最後に「手段を選ばない」の本当の意味が分かって、精神的に痺れた。

超人的なエリザベスだが、精神的に少し破綻している部分も描かれていて良かった。彼女の人間臭い部分が良く現れていた。

ネタバレを避けたいのでこれ以上は言えないが、間違いなく面白かった。
福福吉吉

福福吉吉