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女神の見えざる手のTのネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

そう。やはり銃のひきがねは絶対軽い。
どうしたって。
どうライフル協会が釈明しようと、
女性むきのスタイリッシュなモデルがあろうとも。

とりわけハンドガンとカテゴライズされるものは、
携行しやすく 
スッと心に入りこみ 
安心感と自由さをもたらす力を与える魔法のような精神安定剤としてすら機能するのだ。
反面、まるで頭痛薬をあおるかのごとく、いとも簡単に自分も家族もひいては無辜の他人の生命も炸薬と弾頭でフッとばす。

法と論理。現代らしいチートを使いこなし、デスクとポストを蹴り払ってもその銃の持つ野蛮な魅力を全否定する主人公の主張はいたって正論だが
おそらくはイケイケで伸してきて、屈折も失意も須くその職責にのめり込み跳ねかえしてきた実績にもとづいた自信と、そのジャックナイフのような切れ味で、並み居る魑魅魍魎のごとし政・官・ロビイストたちに恐れられることにより己が社会的承認欲求を満たしてきたんだろう。

嘘だらけの世界に、
嘘なき本音を突きつけてしまった。
ウソつきとは取引は絶対に出来ないにも関わらず。

銃を保持する「ソフトウェア」であろう人間にライセンスを持たせ、その資質を問うことは彼女の主張通りしごく当然だが、
彼の国では絶対数においてそう大きく推移するわけでもなかろう。
禁酒法がアル・カポネを産んだように、
闇で取引される其れこそ出自不明の銃が増えて、その地政からも違法薬物と同じようにジワリと浸透して社会悪の横車を押してしまう。

結果、自身のキャリアもドブに捨ててしまうが本人がそれでいいならよかろう。
彼の国では才あるものは必ずサルベージされるわけで、信念をつき通した英雄としてみる人々のほうが圧倒的に多数であろうから。

難しいし他国の大問題だから私には一連のこの問題に関して、その善悪正邪についてはっきり云う資格もないし、正直分からん。

モデルとなったロビイストは男性だともアトで知ったが、ジェシカ・チャスティンの濡れ場は大変にそそられてしまった。
あのネコ目ネコ科の獰猛そうなお顔が快楽に身を委ねるサマはタマンねっすね。
この人の出てるの、他にゼロダークサーティしか見てねえから、よりいっそうタタかう女のイメージが強いからだな。
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