女神の見えざる手のネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手2016年製作の映画)

Miss Sloane

上映日:2017年10月20日

製作国:

上映時間:132分

あらすじ

天才的な戦略でロビー活動を仕掛けるエリザベス・スローン。真っ赤なルージュで一流ブランドとハイヒールに身を包み、大手ロビー会社で花形ロビイストとして辣腕をふるう彼女が、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。アイデアと大胆な決断力で、難しいと思われた仕事に勝利の兆しが見えてきた矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈し、重ねて予想外の事件が事態を悪化させていく。勝利の女神は誰に…

天才的な戦略でロビー活動を仕掛けるエリザベス・スローン。真っ赤なルージュで一流ブランドとハイヒールに身を包み、大手ロビー会社で花形ロビイストとして辣腕をふるう彼女が、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。アイデアと大胆な決断力で、難しいと思われた仕事に勝利の兆しが見えてきた矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈し、重ねて予想外の事件が事態を悪化させていく。勝利の女神は誰に、どんな風に微笑むのだろうか…?

「女神の見えざる手」に投稿されたネタバレ・内容・結末

試写会に行きました。

現実になってほしい夢物語。

この映画を見終わり、そう思いました。
爽快感があるかというと、あまり感じられない、実現してほしいことだけど、どうしてもこの話は夢物語だと感じさせる内容でした。
実際に起きたびっくりするような現実をフィクションに絡めながら映画化したものが多い中、現実を絡めながら夢物語を描いたこの作品は何故ゴールは最高にハッピーなはずなのにスッキリしないか、勝手にですが考えてみました。

ロビイストの活動、この映画における詐欺まがいだったり、政治家を操るというところについては、ちょうど10年程前に起きたロビイストによる詐欺事件のドキュメンタリー映画、カジノジャックで知っていました。
なので主人公スローンの違法スレスレというか違法行為はありそうだなと思いました。さすがにゴキブリに電極とかつけて盗聴するというのはあるのかな?と思いました。アイインザスカイでは虫型ロボットで内部潜入と盗撮をしていたのに、本物のゴキブリでやれるのかなと。


最後に銃規制が成立し、欲しいひとは闇市場で売買せざるを得ないというハッピーエンドになるのですが、なぜかスッキリしない。

スッキリしない理由その1

エズメのような銃撃事件被害のサバイバーだったらこの話は感動的な話で爽快感があったかなと思います。
でもこの話は、勝利することに取り憑かれた一人の女性、スローンの視点で描かれ、彼女が何故ここまで銃規制にこだわるのかがわらかない、はっきりしないからというのは結構大きな理由かと思います。

スッキリしない理由その2

スローンは刑務所にも入りますが、刑期は五年間とわかっていたから悪びれている様子もなく、違法行為でも逆に政治家とロビイストの癒着を暴いたということで、弁護士から出所を早めてもらったようで、最後は一人で荷物を抱えて出てくるわけです。
でも彼女は勝利をおさめたのに、特に大きく喜んでいるでもなく、逆にやることがなくなって放心状態でもない。
彼女はやはり全て計算づくだったのか。
彼女の人間らしさっていうのは何だろうか、という疑問。

スッキリしない理由その3

スローンは徹底的に作戦を考え、個人マネーで俳優やハッカーを雇って勝利を勝ち取ろうとしていますが、現実に勝利のためにここまでやるロビイストがいるのかなという素朴な疑問。いくら高給取りでも勝利のためにここまでやるかな。
あと、いつ資料作ったり、人のプロフィール読んでるのかな。確かにスマホを常にいじってるからそこでか?というこれもばかばかしい疑問点でした。

スッキリしない理由その4

スローンを中心とした過激な言葉の応酬に留まってしまった内容に残念だった。
昨年ボーダーラインという麻薬撲滅戦争の映画がありましたが、あの映画は徹底的に主人公が騙されて、最後は暗く終わりました。毒を持って毒を制したのに、毒はまだあったという現実の重苦しさを見事に描いていましたが、この話はなにか物足りなかったです。


と、スッキリしない理由を述べましたが、
この話はこのスローンのような何かに取り憑かれて、違法だろうがなんだろうがしてでも勝ってやるという人間の物語だからこそ、良かったのだと思っています。
スローンが銃規制にこだわった理由や、スローンのやり方はどうなのか、いろいろなことを多くの人と語り合うことのできる映画だと思います。

最後、スローンは一人、全身黒い衣装で黒いバッグを持って出所するんけですが、彼女はまだ戦いは終わっていない、私は戦うという何かがあるという終わり方をすれば、なお良かったのかもしれません。
ただスローンというロビイストの活躍を描いただけになってしまい、全体的に勝利に取り憑かれた人間の狂気をうまく描いていなかったことが、この話を夢物語のようにみせてしまった一番の欠点なのかもしれません。
ジェシカチャスティンはゼロダークサーティでビンラディンを捕まえるという狂気に陥るCIAを演じたのですから、もっと深みのあるロビイストを演じられたはずと思うと少し残念です。
面白い作品でした。
できればもう1度みたいし、人に勧めたい。

ラストに明かされる弟子?が実はスパイでしたって言うのが鮮やか過ぎて、ちょっとご都合主義に感じられてしまった。

日本でなじみのないロビー活動とか銃ありきのストーリーとかギャップはあったけど楽しめた。

ロビー活動という言葉は聞いたことあったけど、実際にそれを仕事にする会社がたくさんあるなんて知らなかった。

映画では倫理や法に反することもやっちゃってます。

序盤のスローンの笑い声に引き込まれ、ちょっと私には難しい会話もテンポよくついていけました。

ジェシカ・チャスティンはまり役。
天才女ロビイストが、莫大な資金源を持つ全米ライフル協会相手に勝つため、モラルもなにもない、汚い手段をこれでもかと使って戦っていくのは、清々しささえ感じた。
勝つために仲間の命を資材にするような冷徹な仕事ぶりの一方で、精神安定剤(らしき薬)を終始飲んでいる様子や、度々感情的な面を露わにする人間的な描写も多く描かれてるのは、ある種狂気的に勝利に何もかも捧げる1人の(ある意味稀有な)女性として主人公を描いているのかなどと感じた。そういう意味では原題のmiss sloaneの方が合ってるのかも。
あとは、いい意味でも悪い意味でも政治の動向は裏でロビイストがどう動くかが大きく関わっているんだと知った。
『相手に切り札を切らせてから…』

まんまと最後、彼女が放つ激震にニヤリとしてしまう。しかし、行き着く先は…?

塀から出た時に彼女は何を思ったのだろう。
最後の展開にドキドキした。見たあとの満足感かなりある。
敏腕のロビイストの仕事と信念の話。
どちらをプロフェッショナルとするのかは難しい所だが、これもアメリカらしい。面白く、考えさせられた。