てぃらみす

女神の見えざる手のてぃらみすのネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

予告で面白そうだなーと思ったものの、画的には地味そうだしレンタルでいいか…と。
しかしかなり絶賛評が多くて気になったので、映画館に足を運びました。

体調のせいか、途中少ーし睡魔に負けた部分がありましたが、それでもすっっっっっごく面白かった!!最後の最後でどんでん返しがあってスカッとしました。

今回脚本を書いてるのが新人さんらしいのですが、初作品でこんなによくできた話を書けるとか将来有望すぎます…。

原作ありきでも実話ベースでもない、実社会で問題になっている「銃規制」をテーマにした完全オリジナルの脚本。しかもめっちゃ面白い。セリフも小洒落たものが多かったですね。「Catch me in the rye」を文字って「Catch you in the lie」って言うセリフがあって、思わずふふってなりました。笑

お話として例えるなら、ものすごくシリアスで笑いが一切ない「リーガル・ハイ」。どう考えても勝ち目のない戦いに、「何をしても勝ってやる」とあくまでも勝利にこたわる主人公・スローンは、「リーガル・ハイ」の古美門先生とどこか似ています。

あまりにも犯罪スレスレ(というか途中からもはや犯罪)の行為を連発するため、周りからは反感を買うけれど、彼女はどこ吹く風といった態度。ひたすら勝ちだけにこだわります。かっこいいけどあまり共感はできないかも…。

銃乱射の被害者でさえ、スローンにとっては銃規制の法案を通す道具でしかない。被害者を銃規制のマスコットに仕立てたおかげで、被害者の命が危機に晒され、さらにその危機を皮肉にも銃で救われるという出来事から、頑なだったスローンの感情が少し動いたようにも思えましたが。

1点だけ不満だったのが、スローンがなぜあそこまで徹底して仕事に没頭する人間になったのか、その理由が最後までよく分からなかったこと。途中「自分は嘘をつかないと生きていけない」みたいなことを言ってたので、過去に何かあったんだろうと思ったけど……その後特に言及することもなかったし…。

ジェシカ・チャステインお姉様は、どこまでも冷たくてかっこよくて頭がキレッキレなスローンを完璧に演じてました。敵には絶対回したくないけど、同じ側についても大変そうだなぁ…
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