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エゴン・シーレ 死と乙女のCharlieZGのネタバレレビュー・内容・結末

エゴン・シーレ 死と乙女(2016年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

🖼勝手に秋の絵画展🎨⑲

2016年公開

スペイン風邪に伏したエゴン最期の数日に織り混ぜた短い生涯の回想録。
裸体画モデルの女達と関係を持つエゴンは全て絵画のために都合良く女達を利用しただけ。

しかし、エゴンの心の中には最後までヴァリがいたのでは?
うわ言の様に言う「君が必要だ」とはヴァリへ宛てた言葉だと思う。

モアが出演する映画を観た帰り道、雪にはしゃぐヴァリと雪合戦をするシーンは幸福感に溢れていてエゴンにとってヴァリはこれ以上ない最高のパートナーのように思われたのに・・・

猩紅熱で亡くなる前日に書いたと思われるヴァリの手紙が泣ける。
エゴンに会えるかもしれない微かな望みで赤十字に入って戦場へ向かい、緊急連絡先にエゴンの名前を書いたり、ダルマチアの家へ行ってみたり・・・切ない。

私的には映画の終わり方がくどく感じた。
結局、ヴァリの話なのか、妻エディットの話なのか、妹ゲルティの話なのか、散漫な印象となったのは少し残念。

エゴン役のノア・ザーヴェトラはティモシー・シャラメを彷彿とさせる美男子で眼光の鋭さが魅力的。

そしてこの作品では多彩な表情を見せるヴァリ役のヴァレリー・パフナーが光っている。

100年前のラブストーリー、戦争さえなければ違った人生になっていたかも。
良作。


監督 ディーター・ベルナー

キャスト
ノア・ザーヴェトラ
マレジ・リークナー
ヴァレリー・パフナー
ラリッサ・アイミー・ブライトバッフ
マリー・ユンク
エリザベト・ウムラウフト
トーマス・シューベルト
ダニエル・シュトレーサー
コルネリオス・オボニャ
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