地下の検視所に運ばれてきた「ジェーン・ドウ（名無しの権兵衛）」の遺体。
その遺体を司法解剖していく検視官の父と、その助手を務める息子。
状況を説明しながら体を切り開いていく描写は、作品への没入感を誘う。
そして、解剖の進行と伴に生じる不可思議な現象の数々。
扉に鍵がかかった部屋、消える電気、ラジオから流れる謎の音……既視感がある内容ばかり。正直、このオカルト現象に目新しさは感じない。
しかし、前半に漂う不気味かつ静寂な雰囲気から一転、慌ただしく起こる超常現象には恐ろしさが伴う。
検視官の父子の演技もさることながら、本作のMVPは遺体役を務めた女性。
動きや言葉が一切なかったが、その存在感は際立っていた。
不気味ながらも、横たわる肢体からは美しさを感じたほど。
登場人物が少なく、内容も理解しやすいため、オカルト映画の中では日本人にも取っ付きやすい方だろう。
恐怖を誘引する演出と驚きの連続は、他のホラー映画よりも頭が１つ抜けた印象。
グロ描写も控えめのため、ホラー映画の入門者には良いかも知れない。
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真夜中に一人で本作を鑑賞していたら、鼻水が止まらなくなりました。
鑑賞後、ピタッと鼻水が止まりました。
ジェーン・ドウの呪いのようで、ますます怖くなりました。
