アキラナウェイ

おとなの恋の測り方のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

おとなの恋の測り方(2016年製作の映画)
3.8
人間って、自分と違うものを(その違いが大きければ大きい程に)見た時、ギョッとするんだろうね。それはきっと防衛本能みたいなもので、多少は仕方ないのかも知れない。でも、その「違和感」を二度見して確認したり、口に出したりしている内に差別に繋がる。

人間なんて皆んな違うんだから、全部個性だと思わないと。その多様性に自分の心を慣れさせておかないと、差別は絶対なくならない。

そりゃ、136cmだもん。
映画を観てギョッとしちゃった。
でも、次の瞬間、めっちゃ好きになる。
136cmのリトル・ダンディー、アレクサンドルの事を。

弁護士のディアーヌは3年前に離婚した元夫のブルーノと、携帯電話で口論の末、その携帯をレストランに忘れて帰ってしまう。携帯を拾ってくれた男性アレクサンドルと翌日出会う事にした彼女は、目の前に現れた136cmのアレクサンドルに目を丸くするばかり。しかし、知的でユーモアがあり、リッチな有名建築家の彼に惹かれ、2人は急速に仲を深めていく。

アレクサンドル、カッコいいやん!!
演じるはジャン・デュジャルダン。実際は182cmの超絶イケメン。

CGで小柄なアレクサンドルとなった彼が、まぁ顔はカッコいいけど、動作が可愛い。

椅子に座る時、いつもジャンプして座るのがツボ!!
何これ、カッコいいと可愛いのハイブリッド!?
白い目で見られる事も
色眼鏡で見られる事もへっちゃら。
何よりも彼の内面が男前。

それにしても、ディアーヌの元夫も、母も、アレクサンドルの身長について、歯に衣着せぬ物言いで、腹が立って仕方ない。

「障がいは君の心にある」。

ディアーヌの継父が母に対して告げた言葉が印象的。

そうだなぁ。人の心に障がいがあるんだよなぁ。
障がい者はこっち側だった。

ストーリーは、予想通りの展開。彼の事を好きなのに、身長の事が引っかかるディアーヌ。やがて2人は困難を乗り越えて…という典型的なラブコメ路線で新鮮味には欠けるけど、軽快なアレクサンドルのトークが小気味良く、いつまでも眺めていたくなる楽しさがある。

ところで、元夫との卓球対決はどこいった?