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ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣のyossyのレビュー・感想・評価

4.2
きれいなお顔と身体…には入れ墨だらけ。
衣装に隠れない墨をファンデで隠し、痛み止めとアップのためにクスリを服用してステージへ。孤高の王は美しくも痛々しい。

幼少期のバレエとの出会いから成功と凋落、再生と覚悟を描く。
はじまりは純粋な楽しみだったのが、高みに登るうちに少しずつズレを生み、ある日決定的に決壊する。
茫漠としたまま身体は踊りを求め、続けるしか出来ない中、上りつめてゆく。
…ああ、この人は嫌が応にも光を浴びてしまう人なんだと感じた。人生そのものが物語的なのね。

終盤のダンスが意図するところはおそらく「解脱」かな。あまりの神々しさに泣けてしまった。
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