ポレポレ東中野で先月開催された福島映像祭2016で、本作を観た。福島第一原発事故をきっかけに制作が始まったシリーズ作で、今回が４作目。舞台挨拶で岩崎監督は「原発事故は生態系を壊してしまった」と切り出した。史上初めて人間以外の霊長類（＝サル）が被ばくした福島原発事故。「放射能の影響は長い時間をかけて調べていかないと、本当のところは分からない」と繰り返した。2011年に生まれたニホンザルの子どもが成長して子どもを産むところまで撮り続けようと５作目への意欲を語る岩崎さん。研究者と連携して原発事故後の福島の動物たちを撮り続ける姿に、プロの執念を感じた。
10月15日から2週間、ポレポレ東中野で上映される。いま福島の生きものがどうなっているかを知るには格好の作品です。
