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DESTINY 鎌倉ものがたりのhorikingのレビュー・感想・評価

DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年製作の映画)
4.3
鎌倉に住む作家(堺雅人)と、嫁いできた若い妻(高畑充希)の夫婦愛の物語だが、舞台の鎌倉は人と人ならざる者が共生する街という、かなり尋常ではない設定だ。死後の世界と隣り合わせのような街で、夫婦の目前を河童が横切り、露店の売り子は妖怪で、居酒屋では人と妖怪が酒を酌み交わす。高畑充希の屈託のない可憐さは持ち味だろうが、それが引き立つのは堺雅人の手慣れた演技ゆえか。前世の因縁から妻が突然黄泉の国に連れ去られるあたりから冒険大活劇の様相を呈し、結末は見えていてもハラハラさせられて引き込まれる。安藤サクラが重要な脇役を好演。エンドロールで「安藤サクラだったんだ!」と驚いてしまった。楽しめる一作だ。
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