Aya

ビーイング・チャーリーのAyaのレビュー・感想・評価

ビーイング・チャーリー(2015年製作の映画)
3.4
#twcn

あらこれは!
サイモンともジェラシック・ワールドのお兄ちゃんとも全然違う、マジでイラついたドラッガーだわ・・・。

これってソフトスルーでしたっけ?
ロブ・ライナー監督作品。
ニック・ロビンソンが「ジェラシック・ワールド」の後に出たやつ。
実話、よね?
実話じゃないとこのラストにはいかない気が・・・。

18歳のニック・ロビンソンはなぜかスーツ姿でヒッチハイク。
拾ってくれたおじさんの家で末期癌の母親のオキシコドンを盗んだことで叩き出される。

そう。
お兄ちゃんドラッガーなのね。
どうやら更生施設を出たところ?
で、叩き出されて困ったので幼馴染のデヴォン・ボスティックに迎えに来てもらい、実家に帰る。

すると元映画スターで現カリフォルニア州知事の父親と母親がカウンセラーと一緒に待ち構え、施設に戻るか刑務所かの二択を迫られる。
特に選挙戦を控えた30日間だけ移設に入ることに。

その施設でエヴァという少女と出会い恋に落ちる。
彼女と過ごすために外泊許可を得ようと、クリーンで模範的な施設生活を過ごすが、父親が許可を出してくれない。

一方、その施設で開かれたタレントショーで渋々即席で披露してみせたスタンダップコメディーが好評で動画を撮っていた友人がyoutubeにupしてしまう。
(このスタンダップコメディ、面白いです!)

ニック・ロビンソンがかなり裸です。
もちろんあのパーカーも着てますw
演技、という意味では「Love,Simon」よりも断然いいです。

そしてかなり生々しい。若い男女が燃えるような恋に落ちて、施設の規則に従って関係を育むものの、それ以上に薬物やアルコールが大切、という展開になってしまう。

そしてフラれたお兄ちゃんもそのショックでまた薬物に走ってしまう。
恋愛がうまくいっても、いかなくても結局拠り所は薬物。
そして薬物売買に伴う強盗やレイプなどの危険、まだ高校を出たばっかりなのに大学にいけない立派な依存症の若者を生々しく描いている。

親に施設に入れられるお兄ちゃんに対して、同じくドラッガーなのに捕まらない友人のデヴォン・ボスティックが語るその理由もなんとも辛い。

息子を施設に放り込んだままの親がいいのか、薬物依存症の息子を見て見ぬ振りする親がいいのか。
どちらにしろ子供の抱える闇は一層深く、最悪の自体を招く。
そして親子の間にある誤解が全ての元凶であり、これからの父と子がどう生きるかを決めてゆく。

そしてあんなに大切だった選挙の投票日、父は落選を覚悟し、家族にそばにいてほしいと願い、お兄ちゃんは夜通し歩いて思い出のビーチハウスに向かう。

良かったです。
お兄ちゃんことニック・ロビンソンの演技が良い。
私は狂ったように「Love,Simon」が好きですが、それとはまた違う苦悩を抱えた少年を見事に演じています。
ナチュラルに過ごす更生施設がいかに過ごしにくく、過ごしやすいかが描かれており、「欲望は叶うまでが欲望である」というセリフに似た皮肉な展開にもなる。

あと、コモンがめっちゃいい役で出てる。
「ガールズ・トリップ」と同じ日に見たので作られた時期も映画の内容も全然違うのにコモン攻めに陥ったw

Aya

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