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サーミの血のごのレビュー・感想・評価

サーミの血(2016年製作の映画)
4.0
毎日映画コーナー105

サーミの血

スウェーデン人の友人に歴史的事実を解説してもらいながら鑑賞(関係ないが、自国のいわば負の歴史をしっかり学んだ上で、他国の人に教えられるって、本当にすごいことだ。「あくまでここまで酷いのは1930年の話ではあるけどね!」と繰り返し言ってたけど)

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見ていて苦しくなるが、絶対に見るべき映画

世界のあちこちで同じようなことが起こり、また今も起こっている。

この負の環境から抜け出すためには家族を罵倒し、祖国を捨て、男に頼るしかないのは残酷なことで、主人公を見ていると、本当に辛くなる。

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スウェーデン人の友人曰く、スウェーデン映画の特徴は随所に挟まれる静寂

まさにこの映画においても、シリアスな雰囲気を伝えることに貢献している。

大きなテーマとなるヨルクが無伴奏の歌であることも、このsilenceを活かすには大切だ。

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ヨルクの話をすると、まさにアイルランドのシャンノースと同じ、生活に根付いたものなんだよなぁ、と思う。

日常を歌いコミュニティに語り継ぐためのもので、対外的に自分たちの文化として誇張されるものでも搾取されるものでもない。奪う側は得てして無自覚。これを見て気を引き締めよう。

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映像表現で言うと、タバコだったり指の動きだったり、物語の展開を暗示するメタファーがわかりやすく散りばめられていた

まあ、なによりヨルクがこの映画において持つ意味よ
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