このレビューはネタバレを含みます
これは思索が捗るめちゃくちゃ嬉しい映画
「自己同一性」についての映画だと思った、それはみんな思ってるか
昨日の自分と今日の自分が全く同じ人間である保証はない(ある事柄に対して持つ意見や考え方が変化してるとか、好きな食べ物の1位が違うみたいなレベルで)のに、周りからは昨日と今日の自分を「同じ人間」であるという前提で接されること、それは積み重なって、「去年の自分」と「今日の自分」も「同じ人間」と見なされること、
そう考えたら「自己同一性」なんて存在しないだろ、というツッコミを体現するのがこの映画のミンジョン
過去の自分と全く違う人間になっているミンジョンが周りになじられるシーンが何度かある、見てるうちにだんだんと周りの人間が「彼女の人格を(過去に一回会っただけなのに)決めつけているだけ」に見えてくる
そういう「自己同一性の幻想」を全部取り払ったうえで、毎日コロコロ変わっていく自分を受け入れたうえで、それでも「自分自身」=「魂」というものが存在するのではないか、むしろそうやって生きて初めて自分の「自分自身」の部分に触れられる、「自分自身」を知ることができるのではないか
だからミンジョンは毎日別人になりかわっていっても、過去に愛した男性に再び惹かれたのではないか?
「魂が合っている」ということ、
「真実の愛」というキーワードも映画中に出ていたな
ホンサンスまだ2作目だけどめちゃくちゃ気になる
「次の朝は他人」「よく知りもしないくせに」とかタイトルからモロ世界観丸出しじゃん(と勝手に解釈している)