このレビューはネタバレを含みます
導入や設定はとても面白かった。
昔から差別される黒人が実は白人からの嫉妬によるものだったというのを上手く表現していた。
そのため、ローズの実家に行った時にアーミテージ家に招かれた客がクリスをやけに褒めるシーンは不気味だったが、心の底からの発言だったことが終盤で理解できた。
また、その招き入れた黒人の利用方法が、対象の黒人を落札しその黒人に脳を移植することで新しく強い体を手に入れるという寄生のようなことを行っていたことが面白かった。
その為、クリスのスペックを始めの頃事細かに聞いていた理由が理解できた。
また、個人的考察にもなるが、ローズの学生時代の話題で、ファーストキスの時に相手から舌を入れられた事で相手の舌を噛んだという内容から、自分たちは黒人の頭の中にはいるような事をしている事で、舌を入れられるという侵入される行為がどこか同じような部分を感じた事で拒絶したのではないかと思った。
終盤はやけに呆気なく、耳栓していたクリスが催眠が効かなかった事で、まんまと逃げられるというまぁどちらかというとハッピーエンド的な終わり方だったが、個人的にはもう少しアーミテージ家の闇を残す方向に持っていっても良かったのではと思った。
呆気なく家が全焼し、アーミテージ家全員殺された事で何も残らなかったので、どちらかというとスッキリエンドだった。
もう少し後味悪い感じを出してもいいのでは？と感じた。
[以下記録用あらすじ]
ローズと付き合っているクリスはこれから彼女の実家、アーミテージ家に行こうとしている。クリスは自分が黒人であるが故に白人のローズの両親から気に入られるかが心配であまり乗り気ではなかった。
道中車で走行中鹿を轢いてしまい、どうすることもできず警察を呼ぶが、運転していたローズに加え、黒人であるが故かクリスまでも身分証の提示を求められる。それに対しローズは激昂し、その様子を見たクリスはもし彼女の両親が白人至上主義でも彼女がいたら大丈夫だろうと思うようになる。
彼女の実家に到着。家には黒人の使用人が2人。彼女の父親は元の家主の彼女の祖父母の代からいるが、出て行けと言えないから働いてもらっていると説明するが、どことなく様子がおかしい2人にクリスは疑念を抱く。
その後、ちょうど2人が来た期間にアーミテージ家でパーティを開くということになった。
パーティでは、クリスは参加した人たちから事細かに自分の身体的特徴を聞かれ、パーティに参加していた他の黒人の様子のおかしさにさらに疑念を抱き、ここでの黒人の待遇や、アーミテージ家に疑念を抱いていくことになる...
