いはん

ロニートとエスティ 彼女たちの選択のいはんのレビュー・感想・評価

4.0
“If God wishes to punish me, so be it; that is His right. But it is my right to disobey.”

3人の描き方が素晴らしかった。何が3人を交わらせ、成長させ、独立させるか、その道を監督は撮る前からくっきりと分かっていたように思う。勿論原作があることも大きな助けとなっただろうが、これがビジョンある人の撮り方なんだなと久々に感動した。

自由を求めて自分を縛り付けていた故郷をはなれたが、結局はその故郷に自由を奪われ続けていたロニート。自由のない環境で自由の心を強く持ち続けるエスティ。そして規律、御心、ラビの立場に自由を奪われたドヴィッド。三人が純粋だった子供時代に戻ったかのようにハグするシーン、少ないながらも三人の心は解放され、自由へ向かって歩け出せたのだなとホッとした。そういう意味でもこの邦題はどこかこの物語の深みを削ってしまったように感じる。これは単に宗教に逆らうレズビアンの話ではないはずだ。

にしても、三人の演じ方がえぐかった。三人に何度も心を引き裂かれましたね。May you live a long life, with the freedom you seek for.
いはん

いはん