素描のパラパラ漫画による4分のショートアニメ。顔面が裏返った若者。その顔面にゴミを詰め込み続けた男が得た千円札の野口には顔がない。若者は暇さえあれば周囲を遮断してスマートフォンにSNSにかまけ、益体もない大量の情報を摂取しながら目の前の他者との関係は失われていく。知らぬ間に中身はがらんどう。もはやカオナシ。見知らぬ人の自慢話が内側にうずたかく積もり吐き溜めさながらだ。ならばゴミを突っ込んでしまいたくなるのが人情だ。…とかなんとか。さっぱり判らないのだけれども、画の毒々しい世界観に引き込まれる。顔面の内外ともに何とも言えず薄気味悪くて良い表情。とても面白い。
