めしいらず

非常線の女のめしいらずのレビュー・感想・評価

非常線の女(1933年製作の映画)
2.7
裏社会に生きるボクサー崩れのヤクザ者と、昼と夜で違う顔を持つ情婦。ヤクザ者に憧れて身を持ち崩す子分と、そんな弟を心配する姉。清らかな彼女に己の生き方を悔いたヤクザ者と情婦は、真面目に生きる決心をしたけれど、子分の尻拭いに最後の一仕事をする羽目となり…。小津の人情ノワール映画であり、彼らしい印象的な不在ショットを交えつつも、お話自体は”らしく”ない感じを受ける。それでもヤクザ者と情婦がそれぞれ女の心根に絆される場面が美しい。ヤクザ者を説得する情婦のギリギリの行動が意外だった。生き様が中途半端な子分の最後のやらかし具合が単簡な感じはあるかも知れない。
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