ちろる

プレッピー・コネクションのちろるのレビュー・感想・評価

プレッピー・コネクション(2015年製作の映画)
3.4
1984年にアメリカで起きた学生デレク・オーティスよるコカインの密輸事件を描いた作品。
主人公トビーは上流階級の家庭の子が大半を占める学校へ奨学金で入学したが、いじめの対象に。

どうにかして、学校で注目されたい、特別な存在になりたい、そして、可愛いあの子と仲良くなりたい。
その安直な考えで、自ら犯罪に手を染めていくトビー。
正直同情の余地はありません。
スクールカースト最下位になる恐怖がこれほどまでのことがと驚かされのと、秀才であるはずの彼がなぜに想像力がないのかということも理解できないのだが、無理矢理母親に押し込まれて、もうトビーの世界はここだけだったのだろう。
(いや、それでも同情できるわけはないけど)

きっかけを作り、トビーに犯罪をさせた両家の御子息子女たちは知らんぷりして結局見下してたのがわかっただけなのはトビーだって分かってたのだろうがね。

実話だけに、スカッとする展開は皆無。
居づらくて、自分らしくいられないなら他の居場所を探せばいい。
犯罪を犯すより母親に反旗を翻す方がよっぽど簡単なのにそれができなかったトビー。
一足早く社会の汚い縮図を痛く体験したのでしょうか。
何とも言えない後味の作品でした。
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