みい太郎

ユリゴコロのみい太郎のレビュー・感想・評価

ユリゴコロ(2017年製作の映画)
3.1
吉高さんが生まれた時から残酷とウキウキが同価している女性を演じてます。明るい笑顔のイメージとかったるそうな舌足らずな話し方を封印して挑んでいて…能面のような表情と人と違う感情をコントロールできないある意味、残酷無限な女性を上手いこと演じてました。

そして松坂君の成長値に驚いた。
「何で現れたんだ」と恫喝してる彼の表情にびっくりした。ハンサムだけで終わりたくない俳優魂を感じたー。

余談ですが…
この主人公、サイコパスなんだろうか?ある意味悪魔の様な要素はあると思うが…身体を売ってる時点で自己肯定感や自己愛の値も低いし、人を陥れてまで楽しむほどでは無いし…偶然であったチャンスにのみ反応してる。それを欲して欲してしょうがない訳ではなく…罪悪感と憐憫と後悔と…子供の頃のほうがある意味純粋で怖い。オトナになってからは…一定の守るものが有っての行為だし…
疾患な気がして少し気の毒になってしまって見てて辛くなった。

本能だから子供を産んで幸せな気持ちになったからと言って脳の機能が治る事はないんだけどなあ…。

何度もリスカする人とサイコパス。これもいびつで切ない。

物語としては全体的にご都合主義な感じと松ケンの役も闇が深くて(苦笑)ちょっと引いた。楽勝で挙げられない鉄板をあげて子供を眼下に置く所がおっちょこちょいナチョイナにするには彼自体が子供っぽすぎる(^_^*)し、その後の懺悔っぷりがその慎重じゃない行動と辻褄合わなくて気持ち悪かった。

まあ余談です。ファンの方ごめんなさい。

個人的見解ですが…残念だったのは木村多江さん。
彼女がこんなに幅が狭い女優さんだと初めて気がついた。でもキャステングがわるいのかなあ…
笑い泣き顔の彼女。地味顔なのに表情が派手(^_^*)であの役には不協和音だった。チカラを試される役だと痛感致しました。トゥーリとの熱量の違いもトゥーリが気の毒に感じた。

随分前に観たのだが…こんな主観なもんでなかなかレビューあげられない作品になっちまいました。
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