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荊棘の秘密のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

荊棘の秘密(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

選挙活動中に娘が行方不明になる母親の話。

行方不明になった娘を探す過程で、娘の知られざる一面を知ったり、狂気に飲み込まれていく母親の姿が描かれるわけですが、個人的に想起したのは中島哲也監督の『渇き。』。
あれの韓国版と言えば、分かり易いかもしれません。

ノワールだけでなく、ポップでシュールな描写もあったりする独特な世界観は癖になるし、女性差別・イジメ・盗撮・不倫と世の暗黒面を煮詰めた様な物語も面白かったです。
映画が進む毎にどんどん深刻になっていく話に対し、諸悪の根源は夫のしょうもない浮気だったりして、この強烈な対比も印象的。

謎が謎を呼ぶ展開で、混乱する部分もあるかもしれませんが、最終的には全ての謎が明らかになって、スッキリする感じ。
ラストの台詞も、親子愛というより、シスターフッドを感じさせて、グッと来るものがありました。
(でも、冷静に考えると、あの娘は先生に罵詈雑言を浴びせてたんだよな…。)

前述した様に、中島哲也監督作だったり、共同脚本のパク・チャヌク作品が好きな人なら、引っ掛かるものがある作品かなと思います。
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