マエストロR

エンド・オブ・ステイツのマエストロRのレビュー・感想・評価

エンド・オブ・ステイツ(2019年製作の映画)
3.8
物語:3.5
配役:4.5
演出:4.0
映像:3.5
音楽:3.5

☆雑感
①マイク・バニング(ジェラルド・バトラー)無双は相変わらずながらも,過去作との対比では人間ドラマが一番良い塩梅で盛り込まれているように感じた。誰もが疑念の目を向ける中でも崩れない信頼関係の話,父子関係再生の話などはなかなか感涙モノ(?)だし,戦争にどう向き合うかについて自称ライオン(苦笑)の戦闘狂がいたかと思えば戦争で全てを失い今なお心の傷に苦しむ者もいるといった対照構造も巧みで,単なる脳筋映画にとどまらないクオリティがあったのは嬉しい誤算だった。
②戦闘場面もよりマニアックな方向に進化していると感じた。FPS視点が適宜用いられていたり,視線のフェイントがあったり,戦闘中の会話で狙撃手の利き手やら側面攻撃やら細かい点に言及があったりする点は,同系統の作品にありそうでなかった工夫だと思った。
③重火器や特殊兵器の見せ場もシリーズ最強レヴェル。予告映像で一部公開されているが,「ドローン攻撃」と「爆弾じじぃ」は特に圧巻の迫力だった。「ドローン」の本来の意味は「雄ミツバチ」だというが,まさに蜂の巣から蜂が飛び立つようなドローンの映像は息をのむものがあった。