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ショタール商会の堊のレビュー・感想・評価

ショタール商会(1933年製作の映画)
3.9
相米慎二みたいなショットがたくさんある。室内なのに!作家ワナビの妄想が叶ったみたいな話に単に陥らず、フィックス長回し幻想で描かれる成功を掴んでからの苦悩がやけにリアリティがあった。
最高の横移動。室内縛りなのに。
ゴングール賞、公募でそんなぶちアガる賞なのね。日本だと文藝賞ぐらいにあたるのだろうか。芥川賞公募じゃないし、シナリオ大賞はイマイチパッとしないし……。
パーティーシーンで自分は全く実作しないくせに、それとなく文学史をなぞった作家名と作風を組み合わせた単語だけでそれとなく会話を合わせるショタールの俗物っぷりが異様なリアリティを放ってる。批評再生塾とかこんなんばっかじゃなかった?
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