じゅげむ

ぼくの名前はズッキーニのじゅげむのレビュー・感想・評価

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)
4.0
自分の生い立ちと割と似てた

父が無理で家出して
叔母の所に一瞬匿って貰ったが
途中から金銭を求められたり
泥棒扱いされてしんどかった

作中園児達から魔女と呼ばれる
カミーユの叔母がまさしく父のようで
私を養育して居る ということで
承認欲求を満たしてるようにみえた
物のように扱うのに執着され
魂のストーカーだ などと軽蔑している

叔母の所もそれなりに居心地が悪かったので
ゴミ屋敷でネグレクトされていた
今は亡き元旦那さんとこに転がり込んだ
虫がたくさんおってしんどかったけれど
ズッキーニとカミーユのようにとまで行かないが
幼いなりに与え合い 互いの心の支えだったと振り返る

父のことをどれだけゴミだと周囲に訴えても
彼は悪党ではなく小悪党で 小心者で小賢しく
直ぐに命に関わるほどの危険性はないと判断された

絶望だったなあ

最近になって父の未熟さを
追体験して共感してくれる存在や
あからさまでない虐待に
心を蝕まれたり胸を痛めた人が
がたくさん居ること ひとむかしふたむかし前なら
そんなの当たり前などという洗脳に臆せず
発信してくれてることに感謝致します

当たり前なことなんて
何ひとつもないんですよ

この現代の日本に限定しますが、あんな親ならば捨てられ孤児として暮らしたほうが良かったかもしれない。と、やっと最近受け止められるようになった。

私より辛い経験をしてる人は
たくさんいる と実際にあったことに
蓋をしてはならない どんなものでも
みながそれを発信する権利があるのだ

親を亡くした人の前でも
私はそれを言えるか?と自分に問うのを辞めた
この痛みは幻想じゃない
やっと吐き出せるようになってきた

子供時代の自分
(インナーチャイルド的な)
彼女は少し癒されつつある

こんなご都合主義な展開は
運が無ければありえない と思いつつ

あんな警察官が居て欲しかった
こんなセーフティーネットが欲しかった
父の元で育つなら施設に入りたかった
切に願った私にとって希望的な物語です

NHKとか地上波で流してええんちゃう
ストップモーション的鬼滅の刃

子供にみせたい

ここから本格的に隙あらば自語る

なんとか年齢は大人になれたのに
自ら命を落とした仲間もいます

もし時間が戻るなら
彼等のように励まし合い助け合い
生きたかったです

先月幼馴染と再開しました
悪質な罪で刑務所に服役
気付けば彼は立派な暴力団員

お互いに可愛いねと甘やかし
子供の頃のまんまだねと慰め合いました

実際はまんまなどではなく
だらしない生きかたが
顔や身体に出てきていて
元々綺麗な少年だったのに
全身ハイブラで飾っても
中身の小汚さと胡散臭さが表に出てきていた

とはいえ生きてまた会えたことが
素直に嬉しかったです

何処で分岐したのか
ghetto出身の自分や友人は自浄
Rich life experience
子供時代の経験は糧になっている

暴力団員の彼の道は枝別れ
彼と私たちの間には
子供時代を共有した
もうそれだけでは埋められぬ
大きな隔たりがあるように感じました

おそらくまた彼は逮捕され
もう出て来れないでしょう
そのほうがまだいくらかマシで
金のために命を無くす予感もあります

彼は金儲けに関する本しか読まない
少年ジャンプは読まない
この映画もそもそもみないだろう

当事者の子供たちの魂が
この映画で癒されることはなくとも

第三者の子供達や大人が
ズッキーニのような子供たちに
手を差し伸べる未来の種になったらいいな

最悪な選択肢しか無くても
その中でも最良を積み重ねて
なるべくなるべく光のほうへ
歩いて行きましょね🥒

クレイアニメやストップモーションは
基本的に狂気を感じるし
きしょかわなキャラデザで
超絶鬱展開を予想したが
思ってたより教科書的で

そうまでして集中させたかった
監督の心意気が伝わってきたし
純粋な頑張れ!が聞こえてくるようで
私は励まされましたよ

燃ゆる…みるの楽しみ!
じゅげむ

じゅげむ