パトラ

メアリと魔女の花のパトラのレビュー・感想・評価

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
2.2
ストーリーは分かりやすいし、矛盾は別にないと思うし、そこかしこからジブリを感じるアニメーションは高レベルなはずなのに、終始退屈という、不思議な映画。


以下、思った点。

・死に設定が多い。
黒猫は必要だったのか?やたらピックアップされてた割には、あいつ何の役割も活躍もなかったような。
魔法大学の学生もいらん。最初にメアリを褒め称えるのに使われただけで、物語に何の関係もない。

・後半はメアリとピーターの2人が主軸になるのに、そこに至るまでに2人の関係性を描けていないから物語自体が薄っぺらくなってる。
メアリがピーターを助けに行くって決意するシーンも、『そりゃお前が原因だからな…』としか思えない。応援する気が起きないというか。

・物語が進行しても、状況が代わり映えしない。
メアリの動きとしては、地上⇔空の魔法大学を3往復してるだけから、新鮮味がない。
また、悪役についても、あの学長と科学者だけが最初から最後まで悪役であって、他の脅威とか、第3勢力とかそういうのがないから、全くもってワクワクしない。その悪役2人も、どこまで本気でメアリに敵対してるのか分からないし。

もしかしたらその第3勢力っていうのを、あのホウキ大好きおじさんが担っているのかもしれないけど、さすがにあのキャラ描写は雑すぎる。ホウキ持ってきてくれるくだり何回やるねんって思った。



比べること自体間違っているのは百も承知なのだけど、この映画観ると、『ラピュタ』ってすげぇ映画だなって思う。
パズーとシータの出会いから始めて、空中海賊と線路で戦い、地上の城でロボット兵からシータを取り戻し、天空の城でムスカとの最終対決に行く。
物語の中でパズーとシータや、海賊との絆を見事に描ききるし、舞台もどんどん変わっていくから退屈する瞬間がないんだよな。
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