このレビューはネタバレを含みます
これは見る人によってかなり後味の変わる映画と思う。
俳優陣が素晴らしい演技であることが
物語をややこしくしてるかもしれない。笑
結果として登場人物全員が、自己愛の強い馬鹿であり、
しかしながら、全員が、一生懸命であり、
一生懸命がゆえに引き起こした最悪の結末であり、
誰も、自分が悪いとは思っていない馬鹿さ。
このどうしようもない結末と馬鹿さが、真実の出来事であるということに改めて立ち返った時、私は、
救いようがなく、過去味わったことの無いモヤモヤを抱え、終わることとなった。
メディアに翻弄される視聴者への問題提起があり、
個人的に、トーニャの動画をシェアして笑っていた私としては、
笑うセールスマンの喪黒福造に「どーん」とやらる感じくらい
どーんとなったシーンがあった。笑
アイススケートのシーンはトーニャの激しい心情がよく分かるよう、撮影・演出されていてスリラー映画を見ている気分にもなり怖いくらい。
表現者が追い込まれておかしくなっていくという面で、ブラックスワンとリンクした。
リレハンメルでのまだまだ若いトーニャの心情がどんなものだったのか、メイクシーンや出番前、アイスリンクでのシーンの作り込み、素晴らしかった。
こんなにスッキリしない映画なのに、素晴らしい。。