hi1oaki

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのhi1oakiのレビュー・感想・評価

4.4
いやー、面白かった!
実話とも伝記とも少し違う、本人とそのごく周辺の証言をまとめて映画化したら極上のコメディになりましたよっていう作品。自分で自分を美化することさえできない人達の言葉を集めたら、ヴィランのオリジンとして秀逸な物語が完成したっていうね。
それって小林勇貴監督の「全員死刑」じゃん! あっちの方が全然凄惨ではあるんですけどね。
アリソン・ジャネイが演じた母親も相当ヤバいんだけど、何と言ってもショーン(ポール・ウォルター・ハウザー)のキモさ! 作り物としての映画を見てる間は、ただただ爆笑できるんだけど、この手の映画ってエンドロールに実際の記録映像とか流れるじゃないですか。そこで本物のショーンが出てきて劇中で言ってたことをそのまんま言ってて震えました。ショーンの怖さは悪事をはたらいて嘘を話しているということではなく、自分に洗脳された状態で妄想を吐き散らかす様が捜査とか取材という尺度から逸脱してしまっているところ。
鬼のような母+支離滅裂な暴力夫+ヤバすぎるショーン…という自分の周りに置きたくないトップスリー、そんな中にいるとトーニャ・ハーディングがまともに見えてきて、なんなら同情さえしてしまいそうになるんだけど、結局それらに“天才”として依存されつつ全部受け入れちゃってる彼女自身が一番アウトだし、それを演じ切ってるマーゴット・ロビーが凄い。