法月

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルの法月のレビュー・感想・評価

3.3
トーニャ・ハーディングの事はハッキリと覚えてる。
アルベールビル・オリンピックでは4位。
その時の銅メダルがナンシー・ケリガン。
そして銀メダルが天才、空飛ぶ伊藤みどり!
金メダルが日系アメリカ人のクリスティー・ヤマグチ。
技術点、ジャンプの凄さでは伊藤みどりが圧倒的だったのに、当時のフィギュアでは謎の芸術点ってのが重要視されててトップに立てなかった。
ちなみに自分も当時、伊藤みどりよりめっちゃ美形なクリスティー・ヤマグチを応援してましたゴメンなさい(>_<)

その当時から隠しても隠しきれないビッチ感を醸し出してたトーニャ。お嬢なフィギュア選手の中で異なる空気を醸してた。みどりさんもビッチではないが苦労人。華麗さよりもスポ根感満載だったっけ。

そして次のリレハンメルではあの大スキャンダル! 自分も当時はトーニャがやらせたんだと思いこんでたよ。超注目の中での演技、途中泣き出して中断。靴紐切れたからもう一回ってダダこねて、改めて滑り直したもののグズグズな内容‥‥
完全に悪者扱いだったよね(¬_¬)


けど、この映画観るとトーニャにも同情の余地、あるね。貧乏白人で毒親のママ。彼氏はDVだし頭悪い。その友達はデブでさらに超頭悪い。技術よりも謎の芸術点を重んじるファッキンなフィギュア審査員も‥‥
「他の娘たちはスケートだけに集中、私はフォークリフト運転、時には溶接やりながらよ。衣装にもお金かけられないし」

もちろんトーニャ自身にも問題はあったけど、彼女がスケートに賭けた情熱、努力は嘘じゃないもんね。判決が言い渡されるシーンではちょっと泣けた。
マーゴット・ロビーは似てはいないけど、熱演だったと思う。

結局真相は藪の中。
皆、それぞれに真実がある。

現在は幸せなママだというトーニャ。
「私は良い母親だと知らせてほしい」
うん、覚えとくよ。
法月

法月