あーぁ

禁断の扉のあーぁのレビュー・感想・評価

禁断の扉(2009年製作の映画)
4.4
決して開けてはいけない扉。

妊婦や子供に容赦ないインドネシアの内藤瑛亮監督ことジョコ・アンワル監督による中絶・幼児虐待・人間の闇と狂気を描いたドロドロ系サイコホラー。

いやぁジョコ・アンワル監督はほんとこういう独特なエッセンスの効いた厭な雰囲気を醸し出す演出が非常に素晴らしいですな。

今回も例によりかなり陰惨な後半とラストの一転二転するトリッキーなツイストが見事やった◎


新進気鋭の彫刻家ガンビールは妊娠中の女性をモデルとした彫刻で一躍売れっ子彫刻家として脚光を浴び、綺麗な奥さんとも家庭を築き、仕事でもプライベートでもまさに勝ち組。

そんな成功の裏、夫婦には子供が出来ず、彼の妊婦の彫刻作品にはボテ腹部位に死産した自分の胎児を入れ込むという異常なイカレポンチ。

妻のタリーダが設計した工房には何故か決して入ってはいけないとされとる開かずの部屋がある。


そんなある日、ガンビールの元に幼い子供の声で『助けて』と電話がかかってきたり、助けを求める謎の手紙が届く様になったりし、少しずつガンビールの精神を蝕んでいく。

そしてメッセージに導かれる様にガンビールはとある会員制クラブへとたどり着くが、そこで彼が目にしたものは想像を絶するものだった…


序盤に張り巡らされた伏線と、めまぐるしい後半の様々な謎と物語が繋がる演出がリンチやヒッチコックを髣髴とさせる感じでいやぁラスト一本取られましたよぅ(´∀`)

終盤の血まみれ殺戮クリスマスパーティーではしっかりグログロ展開もあり、目ん玉グラスぶっ刺しーの、首をかっきーのな血塗れイケメンがメガネをクイッってのがまたりません(*¯艸¯)うむ


中絶、幼児虐待、格差社会、欲望、不信…人間の心の奥底に潜む闇の扉。皆さんも一緒に開いて狂人の世界へいらっしゃ〜い
あーぁ

あーぁ