そろそろ

犬ヶ島のそろそろのネタバレレビュー・内容・結末

犬ヶ島(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の和太鼓ドラミングがクラウトロックみたいで超かっこいい。黒い背景に大きな文字ドーン人物像がバーン、とそれにリンクして和太鼓がドコドコ鳴っているのが気持ち良すぎる。
もはや強迫観念じみた構図へのこだわりで一カットたりとも無駄がない。それも矢継ぎ早にシーンが変わるので美術館を駆け足で見て回っている気分になった。監督の潔癖さと寿司のシーンの親和性はばっちり
ストップモーションという言葉通り、止まった動きが犬の愛嬌や動物性を絶妙に引き出していた。ここら辺のさじ加減はただCGみたいにぬるぬる動かすよりよっぽど難しいんじゃないかと思う。
変なイントネーションの日本語は知らない国の呪文を聴いているみたいで気持ちが良い。グレタ・ガーウィグと夏木マリの会話の噛み合わなさよ
「とってこい」のところは実際の飼犬もああいう風に思っていると思うと何か愉快だ。お互いを下に見てる感じ。その後のいい子だね。とハグした時に目をそらすのがすごく良い
言葉や文化的な所作など日本人として大事にしている部分、そこに対する監督からのリスペクト(尊重)を感じられたし、監督独自の世界観に日本という国が違和感なくストンと収まっていることがとても嬉しい。
あとスポッツとアタリが意思を疎通するシーン。聞こえてる?聞こえてます。で涙を浮かべてるのがわかった瞬間自分もなぜか泣いてしまった。
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