平日夜の回なのに、日比谷は満席だった。
独特。一緒に観た人は「初めて観るタイプの映画だった」といっていた。
濃ゆーいトマトジュースみたいな感じ。
目が醒めるビビッドな味。苦手な人もいるだろうな。
でも私はすき。
独特な間の取り方とかはいつもの調子で楽しかった。
終始ウフッとさせられた。
(ただ満席の映画館の中には「ここは絶対に笑う場面ではないやろ」というところで大きな声で笑う人がいて、気になってしまった。)
人間はみんな顔色が悪くてちょっと怖い。
犬たちの方が個性的でかわいくてかっこよくて魅力的に見えた。
ウェス・アンダーソン作品にしては珍しく「マイノリティーにとってフェアじゃない」ことを糾弾する、いわばポリコレ的な色のある話だと思う。
ただ画面のユニークさ・面白さが強烈すぎてそっちに気をとられ、話はあんまり頭に入ってこない。
見逃したディテールがたくさんありそう。もう一回観たい。