骨折り損

犬ヶ島の骨折り損のレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.2
どんどこどんどこどんどこ...ハッ!!

全編に渡って流れる太鼓の音がかなりイケてる。黒澤明が大好きだと言う監督だから音楽は彼の作品をかなり意識している。そのまま同じものまである。でも侍映画で聞く太鼓の音とこの作品で聞く音は全く別物に聞こえてそれが新鮮だった。
音楽がかなり雰囲気作りをビシッと決めていてカッコよかった。

画は安定のシンメトリー。実写よりも構図が決めやすそうでなんだかこの人にはアニメーションの方が向いている気がした。

あとストップモーション人形の質感が個人的にかなり好きだった。子どもの頃フィギュアを並べて遊んでいたのが本当に動き出した!って感じがして絶妙なおもちゃ感がたまらなかった。

世界観がユニークな分、話はかなり普遍的なのもバランスが良かったと思う。そのおかげで映像の楽しさに没入できた。

エンドロールが終わり劇場が明るくなった瞬間、無意識に「変な映画だ」と声に出してしまった。
もちろんいい意味で。
骨折り損

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