P1島

犬ヶ島のP1島のネタバレレビュー・内容・結末

犬ヶ島(2018年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

和太鼓の響きに合わせてスクリーンが鬼のように豪華なキャストの名前(英字と日本語併記)で埋め尽くされて行くオープニングでのっけからテンションMAX!祭りじゃー!


小林市長の心変わりがやけにあっさりしてたり、ハッカー潜入の下りが雑だったり、アタリが唐突に市長になっちゃったり、ところどころ脚本の粗は目立つけど、そんなことより美術の素晴らしさ。予告の時点で約束されていた、素晴らしいセットデザイン。石田徹也の絵画がそのままアニメーションになったかのような映像に一目惚れでした。ショーワ・パンクとでも呼べばいいのか。24時間ただずっと眺め続けていられる。
キャラクターデザインもすき。なんか日本が舞台の海外アニメで、はじめて日本人がちゃんと日本人に見えた気がする。


海外のとある有名YouTubeレビュワーは、「日本人のキャラクターの日本語の上から英語の通訳を被せる編集は日本語、日本文化に対するリスペクトに欠ける」というようなことを言っていた。
たしかに、「日本人キャスト多数出演」と宣伝しておきながら、日本語の台詞のほとんどは通訳にかき消されるため聞き取れない。役者本人がそれについてどう思うかはさておき、個人的には全く気にならなかった。
日本人の観客だって、これが非日本語話者の観客も観ることを前提に作られた映画であるという文脈は理解しているし、何より日本語・日本文化のエッセンスが一回の鑑賞では到底拾いきれないほどギッシリと詰め込まれた本作を、リスペクトが足りないなんて、とても言えない。
(しかしそれはさておき、とんでもない渡辺謙の使い方をしてくるなぁ……)



タイトルに「犬」と入っているからには、かわいいワンちゃん見たさの観客が大勢来ることは避けて通れない。でも大丈夫。個性豊かな犬キャストがそのニーズに応えてくれます。きっと推しワンコが見つかるはず。
僕的推しワンコは予言者(テレビっ子)のオラクルちゃん。テレビ見てるだけのクソチビが賢者気取りやがって。かわいいなクソ。
P1島

P1島