ゆき

バッカス・レディのゆきのレビュー・感想・評価

バッカス・レディ(2016年製作の映画)
3.7
命の期限と自尊心のバランス。

高齢者向け売春婦の60代女性ソヨンを取り巻く命の動きを中心に高齢化社会を描く一作。

とても静かで人の感情は全面に出ることのない作品でした。
言葉が少ない分、表情のちょっとした変化が物語る虚しさとか悲しさとか切なさがずっしり来た。

元男の大家さんにひざ下のない彼、男親に認知されない子供、と取り巻く人たちの背景もそれぞれに。でも誰も悲観的ではなくてその時を生きる人たちでした。

独りではなく誰かが隣にいてくれたら安心して逝けるから。
ゆき

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