月虹

エンド・オブ・トンネルの月虹のネタバレレビュー・内容・結末

エンド・オブ・トンネル(2016年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

wowowで視聴
タイトルだけならまず観ようとは思わなかった。
あらすじが面白そうだったのでちょっと観てみようと思ったらがっつり最後まで観てしまった。

本作の最大の特徴
主人公の両足の不自由さがハラハラする展開に繋がっていてよかった(すぐに逃げれない、悪党と対峙してもまず敵わない等)
しかしその不自由な身体が敵の油断や慢心を招いていたと思う
健康な男性が家主だったら地下室にいるときベルタはもっと警戒しただろうし。
キャッチコピーにもあるように、その不自由な足が最大の武器になっていたわけだ。



一番ハラハラしたのは隠れるのが好きな娘が地下室に入ってトンネルを通って敵のアジトに行ってしまうシーン。
ドキドキしすぎて心臓に悪かった。
他にも主人公がトンネルに潜るシーン、娘が悪党の時計を持ってきたり…何がきっかけでバレてしまってもおかしくない(監視カメラもいつか見つかるんじゃないかと)ので
途中で殺されるのでは?とヒヤヒヤした。
どんな展開になってもおかしくないと思って観てたので楽しめた。が、終わってから冷静に考えれば途中で見つかって殺されて終わるわけないよね。
そういう風に冷めた目で見させないために、途中に拷問殺人シーンを入れたりして緊迫感を持たせたのかもしれない。



いろいろな伏線がきっちり回収されてるのはいい。
娘が喋らない理由もしっかり物語に絡んできたけど、ちょっとあれは…
→後述 疑問点


ラストは
タランティーノ監督の映画で観たような笑
ああ…もうめちゃくちゃだよとつっこみたくなる惨劇。
主人公の機転と相次ぐラッキーで丸く収まる。
クッキー好き?な甘党のおじさんでよかったよね。


疑問点(ツッコミ)
・もしも毒ッキーを食べず死ななかった場合、グッドマンさん(名前が皮肉)はどうやって遺体と麻薬組織の金を処理するつもりだったのか気になる。
あとあの事故現場が警察によってどういう調査結果になったかも気になる。

・主人公は人生に絶望して家に引きこもって暮らしてたわりに二の腕ムキムキ!


・主人公は女の子に優しくしてくれて、娘を大事に思うベルタはそういうところでも惹かれたんだろう。
だけど、女を監禁してる状態で「君を絶対に傷つけたりしない」と娘に言ってるシーンは実にシュール!説得力0だった


・娘が喋らなくなった理由
伏線としていろいろ描写はあったものの、
最終的に母親が主人公側に付く展開にするため、リーダーがペド野郎にされた感は否めなかった。
やつはクズだったのだ…!で済む話ではあるけど、引退して女と一緒になろうとするほど入れ込んでいたのは事実だよね。
それも娘狙いだったのか?あんなセクシー美女より?どっちもいける派で一石二鳥?わからん

・終盤仲間たちの前で下着姿の少女を侍らせながら主人公を拷問してたので性的嗜好を隠す気は無いのだろう…そんなリーダーで威厳は保てていたのか?
そこも含めてクレイジーすぎて逆らえないってことなのか。


・溺れずびあんおばさん「男がいるよ!!」
あっ、終わったと思ったけど大声で叫んでたのにリーダーには聞こえてなかった。
それまで普通の話し声でもトンネルの奥まで聞こえてきてたのに?
水音もそんな無かったと思うけど…
アクシデントでパニック!逃げるので頭いっぱいだった?
ってかレズ設定まったく必要なかったよね。


・トンネルに通じる穴
家具倒してたからその場凌ぎはできたけど、本格的な浸水調査・修理でバレなかったのか?
自分で直したんだろうか


振り返ると疑問に思う点は多々あるけど、終始ドキドキして楽しめたし綺麗なハッピーエンドだったから良し!
映画タイトルは3人の人生も暗いトンネルの中から抜け出すことを意味してたんだね。

2年に及ぶ性的虐待されて、その加害者の男を母親が撃ち殺すのを見た娘…どうか幸せに生きてほしい
月虹

月虹