ちろる

ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれたのちろるのレビュー・感想・評価

3.7
クズでダメな僕から何故か君は逃げない。
ひどい言葉を投げかけても、君は最大限ほエネルギーで僕にぶつかってくるから。

ボストンマラソンで起きた悲惨なテロの裏で、

命の恩人のカルロスの耐えがたい苦しみに触れて、助けてくれたカルロスが何故か感謝をしてくれて、失ったものばかりだと思ってた絶望感が少しだけ勇気に変わる。
こんなクズな僕でも、やれることはまだあるのかな?
自分だけが不幸だと思い込んでたあの頃がバカらしいと思うくらいに、全身から突然力が湧いてくるんだ。

アメリカ人特有の、何か勇気ある事をした人を大袈裟なほど称賛する、あのヒーローに渇望するお国柄にはいつも違和感を覚えてた。
こういうアメリカのメディアの大袈裟な演出のせいで、純粋な正義感が一気に胡散臭いものになる。
この物語の主人公もある意味そのアメリカのヒーロー信仰の犠牲になった人間の物語なのだろうか。
ここまであからさまに描いちゃう?ってほどに赤裸々に家族の負の部分まで原作を書いたご本人に脱帽。
人間本当どん底に落ちたら、こんな風にどん底まで壊れて、何もかも失った時に本当に必要なものが分かってくる。
ジェフのノリノリで明るいキャラから鬱みたいに病んでくキャラ一つ一つが繊細に演じられていて、表情の演技がお見事。
途中、人間として腐ってしまうジェフでも、共感してしまうほどにに魅力的に演じてしまうジェイクがこの役を演じられて良かったなと思います。
ちろる

ちろる