ラグナロクの足音

サマーフィーリングのラグナロクの足音のレビュー・感想・評価

サマーフィーリング(2016年製作の映画)
3.9
あの夏の思い出。音の使い方がいい。ベルリンに暮らすロレンスが、恋人のサシャの急死をきっかけに彼女の妹ゾエと出会い、その後の二人のそれぞれの3年間の夏を描いた作品。愛する誰かが突然死んでしまった大きな喪失感というテーマは重いが、それでもなんとかやっていくしかない主人公への監督の視線は、親密で優しい。悲しい物語という印象は全然なく、少しずつサシャの不在と向き合えるようになって、最後にはロレンスもゾエも一歩前に踏み出すことができるようになる。その過程を、説明はほとんど省いて、視線と表情の演技で見せているのがいい。
ラグナロクの足音

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