よつ

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのよつのレビュー・感想・評価

5.0
ゾワゾワした。

静寂と生活音が何よりも雄弁に物語っているように感じた。
ひとつひとつの場面が美しかったし、A24らしい、牧歌的な色彩、空気感だった。好きだな〜。
スクリーンサイズ(?)が正方形に近いのも、この物語に鑑賞者が触れられないような、隔絶されたものを演出しているように感じて、それも合っていた。

この映画はゴーストに感情移入してはいけなくて、ただただ何か祈るように見ることが自分の中でベストだった。本当になんだろう…。どこかで何か起こってくれって思ってたんだよな…。
分かりやすいハプニングとかではなく。

個人として立ち現れたゴーストが中盤から歴史の亡霊に。そして最後はまたひとりのゴーストとして現れて、消えていく。すごく綺麗な流れだと思った。

久しぶりに映画で心の中をぐるっとかき混ぜられるような感覚がした。性格的に私はこういうのが好きなんだろうな。
よつ

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