亡くなった夫が幽霊となって現世に残された妻を見守るお話。
シーツを被った幽霊が妻を見守り続けると言う見た目だけで言うとシュールな構図。
今後の人生を生きる為に前を向いて行動する妻に対して、幽霊となり何もする事ができずその場に留まり続けるしかない夫。
夫の心境を思うと、物凄く切ないな…。
妻を見守ることすら出来ず、2人の世界だった家には他人が住み始める。そして時間は流れ続けて幽霊となった目的すらも忘れていく…。報酬の無い5億年ボタン押した世界みたい。
時間も時代も超越し、幽霊となって現世に留まり続けた主人公の巡礼の旅の終着点にあるものはやはり”愛”。主人公の中で残り続けた愛と妻が残した愛の結実のラストは心穏やかしてくれる。
主人公達のセリフも殆どなく無音、若しくは環境音のみで展開されるシーンが多いので序盤は割と睡魔に襲われやすい。この映画で1番喋ってたの主人公夫婦でもなくよくわからんオジサン。