あおい

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのあおいのレビュー・感想・評価

2.8
それは居る。いつまでもその家に。その記憶に…

妻を残して逝った夫がオバケになるお話。
それだけ聞くと、何かしょーもなさそうですが、ほんまにそういう映画。

オバケやから、声も発せられないのでただ妻を眺めます。やけ食いする妻とそれを見守るオバケ。そんな長回しのシーンが多く、トイレで一回席をたっても同じシーンのままなんてこともザラやと思うくらい展開がない( ^ω^ )

後半になって、少し話が繋がってくると、一つ一つの行動や現象に合点がいき始め、物悲しさが漂ってくる。

果たして夫のお化けは報われたのか?多分そんなことはどうでもよくて、この世のオバケという概念や死後の世界、輪廻転生、繰り返される歴史など、さまざまな解釈が出来うる玄人向けの作品。

登場人物がCとMで名前を持たないあたりも、概念としての人とオバケを描いてるようで、なんかほんまに哲学を映画にしたみたい。
あおい

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