あおい

ウォーデン 消えた死刑囚のあおいのレビュー・感想・評価

ウォーデン 消えた死刑囚(2019年製作の映画)
2.9
本当の正しさなど、誰にもわからない…

刑務所を舞台に繰り広げられるサスペンス。久々のイラン映画でしたが、悪くはない。相変わらずテンポは悪いけど。

ストーリーは、
取り壊しが決まった刑務所から、囚人たちを移送するよう命じられたヤヘド少佐。滞りなく作業は進むはずだったが、1人の囚人が移送されていないことに気づいてしまい…

とっぴなテーマではなく、日常に起きてもおかしくない出来事からストーリーを広げていくのは、イラン映画の良いところやと再認識。退屈な部分もあるけど、場合によっては派手なアクション映画を観てるより満足感が高かったりもする。

そんな今作は、囚人がいないというその事実だけで、90分を走りきります。どこにいるのか、すでに死んだのか、見つからなかったら少佐はどうなるのか。って観てる方は思ってるのに、少佐は意外と焦ってないのがおもろい。

まだまだ情報統制がされているイランでは厳しいのかもしれませんが、イラン国内での冤罪や司法制度への風刺のような側面もあると感じた映画でした。
あおい

あおい