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夜明け告げるルーのうたのgurikomonakaのレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
4.3
今年最高の音楽映像体験

このサイトのレビューでも何度も書いているが、自分は他の映画好き以上に映画の中に良質な音楽を求めるタイプだと思っている
要するに音楽とそれに伴う映像がよければ実際の中身があまりよろしくなくても脳汁がドバドバ出てしまう性分なのだw
そういった人間が本作をみると、オープニングの入り方だけで5億点をあげてしまうことになる
正直四畳半の小ネタ要素での加点を除けば夜は短し歩けよ乙女より気に入ってしまった

さらに本作は湯浅監督特有のメッセージ性も色濃く出ているのも気に入っている
行きていく中でのふとした気づきや意識の変革こそが、人生を豊かにする秘訣なんだということをスピード感あふれる作画と良質の音楽で十二分に表現してくる
これって他の作品でも描かれてることだし、湯浅さんの作家性なんだろうなぁということを再確認した

ただやはり賛否分かれそうな作品であることも否定しない
ここまで楽しんだ自分でさえも、ラストになるまで主人公カイくんの心情変化の波についていけなかった(一応ラストまで見ればある程度は理解可能ではあると思う)し、序盤で乗り切れない人は最後まで感情移入をしづらい作品になってしまっているという面もあると思う
あとルーの歌声がボカロっぽくて、そういう文化に疎い人が聞いても違和感しか持たないんだろうなぁということも感じた
見る人を選ぶ作品であることは間違いないが、そういった作品こそコアなファンを獲得するという面も絶対にあると思うので湯浅監督はこのスタンスで是非今後も続けていってほしいと思うw

とりあえず湯浅監督の劇場作品がOKだった人は見ることをおすすめ

デビルマンも楽しみにしてます!
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