イーサンとショーンの若者二人は、「幽霊プロジェクト」と題打って、人が幽霊現象によってどう変わっていくのかという実験を6週間行う事に。
ターゲットはイーサンの向かいの家に住む老人グレイニー氏。彼はイカれていると有名なお爺さん。近所との交流も一切持たずに一日中酔っぱらっている。犬を散歩させている飼い主を脅したり…
彼の留守中に家に仕掛けと監視カメラを設置し、幽霊と見せかけたドッキリを楽しむ彼ら。
しかし、グレイニー氏の行動は彼らの想像と違っていた。怪奇現象にたじろぐ事もなく、常軌を逸した行動をおこすのだ… そしてその度に、鍵のかけられた地下室へと入っていく…
彼は一体何者なのか…地下室には何があるのか…
ホラーかと思っていたら、サスペンス寄りでした。
ある裁判と、偽現象によって思い出されるグレイニー氏の過去の記憶、そして少しずつ明るみになる事実、加速していくいたずら。それらが平行して進んでいきます。
だんだんと当初の目的とは違った、老人の謎を暴いてやろうという好奇心と、制御心と、葛藤と、罪悪感と、この映像で有名になりたいという願望と、過去の事実故のある気持ちなどなどが混ざりあい、方向性の違う二人の間もギクシャクしてきます。
カメラを使ったPOVと、普通の映像が入りまじった映像では、時に監視カメラの映像が映らなくなり、お爺さんがどこにいるのかわからなくなるなどのハラハラ感もあり…
また、裁判シーンでは、いったいどんな事件が起こり、誰が被告なのかを最後まで見せないので、緊張感のあるまま進んでいきます。
ストーリーに関してはネタバレは一切しません。
想像とは違った展開がありました。
最後は思わず涙が…
そして、ラストシーンのある人物の表情と、
最初のイーサンのセリフ「人は見たいものしか見ない」というのを思いだし、また考えされられる所がありました…
様々な意味で、あくまで色々と意味を含んだ上で、“良い”ラスト…
追記。このお爺さんを演じるのは『ゴッドファーザー』でソニー・コルレオーネを演じたジェームズ・カーンです。
