荒野の狼

劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディングの荒野の狼のレビュー・感想・評価

3.0
前作の映画「仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦」に似通った設定

テレビシリーズ「仮面ライダーエグゼイド」の最終版に作られた映画。エグゼイドを主人公とする前作「仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦」は、外に心を開かない少年が現実世界からゲームの世界に行ってしまい、そこにとどまろうとするストーリー。本作では、脳腫瘍を持ち、現実に希望を持てない少女が、ゲームの世界に行き、そこにとどまろうとするストーリーで、似通っているため、どちらかの作品を先に見てしまうと魅力に欠ける部分はでてくる。本作では、少女がゲームの世界にとどまろうとする理由が、家族愛に秘密があり、意外で感動的ではあるが、そこにいたる伏線の貼り方が不十分で練れておらず、唐突感はいなめない。
本作では、敵役のライダーとラスボスは、変身前はCHEMISTRYの堂珍嘉邦(39歳)とブラザートム(61歳)が演じ、二人とも暗く顔色の悪い中年で堂々としたところがなく、最強の敵役としては説得力に欠ける。変身後も、この二人が何故強いのか、説明不足で、世界の危機と言われても視聴者にはピンとこない。
本編終了後に、テレビの次のシリーズの「仮面ライダービルド」が登場し、この短いシーンはテレビシリーズではなく、映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』に続いていくシーンとなる点はユニーク。ビルド役の犬飼貴丈は声の出演のみ。他のライダーシリーズからのゲストはなく、上記のように脚本が練れていないことから、ライダー映画としては平均以下の出来。
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