「テメェ勝手が何が悪い?人間が犬を羨ましがっている世の中だ。テメェ勝手じゃねぇ奴は生きて行けれる世の中じゃねぇや!」
羅生門という名前はついているが、内容は芥川龍之介の「藪の中」を主体としつつ「羅生門」も混ぜさらにアレンジした内容となっている。
原作の「藪の中」は結局誰が真実を語っているかわからない答えは藪の中だという結末なのだが、今作はこれも完全に真実とは言えないのだが一応事の真実が語られる。
人間のエゴや見栄、虚言、狂気などが渦巻く。人間の本性の魔窟と言っていいかもしれない。あくまでも当時のだけど。
それでもまだ救いはある。原作の羅生門みたいなオチでなくてよかった。
良心と罪悪感が命を救うこともある。