小麦番長

オン・ザ・ミルキー・ロードの小麦番長のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

【 地雷原のファム・ファタール、ミルクに溺れる 】

冒頭のハヤブサでもう持っていかれましたよ。(猛禽類大スキ!(≧∇≦)
これだけで1P増し。
しかも音楽に合わせて踊るし^^;
全体の音楽(バルカン音楽?”もヨシ。(あの楽器何だろう?鉄琴みたいな、ピアノみたいな)
これで更に1P増し。
ただ歩いてるだけに見えるガチョウの集団も、凄いこだわった画なのがわかるし、期待大で見始めた。

何事も、序盤張り切り過ぎると後半は息切れするジャン。マラソンとか(笑)
今作はそんな事はなく、最後まで “ みっちり” だった(^◇^;)
こだわり抜いた演出、『どうやって撮ったの?!』と想像つかない映像多々。

この作品を好評価すると“ 動物愛護的にどうなの?!” とかツッ込まれそうだけど、旧ユーゴスラビア = 地雷は人間が生んだ業だし。
かと言って、今作は戦争の愚かさや悲惨さを描くのがメインの作品ではない。
“ 愛” のお話だからね。

それでもなんて言うのか‥‥
家畜を飼ったりの “ 日常” が奪われる残酷さ、って意味で、『ダンケルク』よりよっぽど戦争を描いてるよなーーと感じましたけどね。個人的には。
ほんでもって、ワンダーウーマンとかスパイダーマン・ホームカミングとかより、よっぽど『映画を観たーーー!』って感じになる。

しかしモニカ・ベルッチ、よくこの役やったな‥‥
濁った川の中とか羊にまみれたり、ホントカラダ張ってますわ‥‥
あのミルク屋の娘もサイコー
ヨーロッパなのに、どこかラテンなノリ。

最後の主人公が、手塚治虫『火の鳥・鳳凰編』の我王と被った。
人間界・俗世を離れ、熊をも手なづけてたり ^^;
火の鳥にもテントウムシ出てきてたな‥‥
(地雷原に石を敷き詰めたら、爆発しないのかな)

とりあえず蛇に出会ったら止まって拝んでおこう(^◇^;)
小麦番長

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