オン・ザ・ミルキー・ロードのネタバレレビュー・内容・結末

「オン・ザ・ミルキー・ロード」に投稿されたネタバレ・内容・結末

名匠エミール・クストリッツアが9年ぶりにメガホンをとり、モニカ・ベルッチをヒロインに迎えて描いた人間ドラマ作品ということで。印象としては、コスタを演じたエミール・クストリッツァやミレナを演じたスロボダ・ミチャロヴィッチは魅力的で心惹かれるものを感じましたし、花嫁を演じたモニカ・ベルッチもまた目に残るものがあり、それぞれが演じたキャラクターも個性的で愛らしく、彼らが織り成す何とも言えないユニークな掛け合いや、どこか懐かしい"無声映画"のようなコメディはじわりとくる面白さがある。そして、兵士たちにミルクを届ける為に毎日傘で銃弾を交わしながらロバに乗り前線を渡っているコスタと、戦争に巻き込まれ難民キャンプにいたところ、プレドラグ・"ミキ"・マノイロヴィッチが演じるジャガの結婚相手としてミレナに見出され村にやってきた花嫁を軸に描かれる物語は、隣国と戦時中のとある村が舞台となり、"戦争"という重たいテーマが用いられながらも、小気味の良い音楽と個性豊かな登場人物、温かみのある映像などといったものが相まって作り出されたエミール・クストリッツア監督が放つ不思議な世界観はとても魅力的で、ストーリー展開も先が読めないほど奇想天外で最後まで目が離せずにいましたし、もしかしたら人を選ぶ作品なのかもしれないが、個人的にはとても好きな映画ですね。"自ら豚の血を浴びたガチョウが全身に集ったハエを食す"冒頭のシーンや"雨漏りを鍋で受け止めるコスタ"など、未だ印象強く残る場面が多々ありますし、後半に映し出される愛の逃避行は過激な描写も含まれるが心に伝わるものがある。観る価値はあるのでは。
エミールクストリッツァ監督

ステキな映画でした。
ギリシャ神話らしい話を練り込んだ愛と生死と戦争の壮大な逃避行。

バルカンミュージックはあの頃の記憶を思い出しまた記憶は塗りかえられ、生と死のドンチャン騒ぎ。
旧ユーゴスラビアの独特な雰囲気、ローカルプライドを持って戦争の哀しみを広め、ゴーイングマイウェイなスタイルのこだわり。癖がすごいヤツ好きですね。
エミールクストリッツァ監督のファンになりました。
隣国と戦争中の架空の国が舞台。銃弾の飛び交うこの村で、右肩にハヤブサを乗せたコスタは、ロバに乗って日々ミルクの配達のために前線を渡っている。村の人気者で、ミルク売りをしているミレナにコスタは雇われているが、コスタに惹かれているミレナはある計画を胸にいだいている。戦争が終われば、兵士で英雄の兄・ジャガが村に戻ってくる。兄は、この家に花嫁として迎える女性と結婚する予定だ。その兄と同じ日に、コスタと結婚式を挙げようというのだ。しかし、ミレナからの求婚を、コスタははぐらかしてばかり。
そんなある日、ジャガの花嫁になる予定の女性が村にやってくる。ローマからセルビア人の父を探しにきて戦争に巻き込まれたという絶世の美女だ。
花嫁とコスタは、ひと目会った時からお互いに惹かれ合っていた。しかし、花嫁はジャガと、コスタはミレナと結婚する予定になっている。運命は、どうにもしようがない。
やがて唐突に、休戦の知らせがやってくる。ジャガが戻ってくる―そうなれば結婚だ。浮かれるミレナをよそに、村人が知らないところである計画が進行しており…。
というような話です。

さて、この監督は「巨匠」と呼ばれる人のようで、色んな映画祭でグランプリ的なのを獲っているということでした。だから期待した、ということはないですけど、うーむよくわからんなぁ、という感じでした。

いやこれは、映画が悪いというのとはちょっと違います。なんというのかなぁ、この監督の作風をあらかじめ知っていれば、また違った受け取り方をしただろうなと思います。

どこに焦点を当てながら観ればいいのか、ということが、映画を観始めてしばらくの間、ずっと分かりませんでした。恐らくこれは、この監督の映画を観慣れている人なら戸惑うことはないんだと思います。ただ僕は初めてだったので、ストーリーに注目すればいいのか、映像の注目すればいいのか、はたまた別の何かに注目すればいいのか、ということがよくわからなかったんですね。

結果的には、ストーリーで見せる映画ではなくて、全体の雰囲気を感じてくれ、というような映画なんだろう、と受け取りましたが、そういうモードに入るまでにちょっと時間掛かったなぁ、という感じでした。

戦争が起こっているのに、陽気でわちゃわちゃした感じの日常を描く前半部分は、そのわちゃわちゃした感じがなかなか良かったです。シリアスさを一切見せずに、コメディみたいな感じで戦時中の日常を描くタッチは良いなと思いました。




それと対比して、後半はなかなかシリアスな展開になっていきます。いや、この場合のシリアスさはストーリー的にという感じで、映像的にはさほどシリアスさを感じさせない作りになっています。それもまた奇妙な雰囲気を醸し出していて良かったです。

特に、ある時点を境に登場人物が極端に減ってしまって、前半のわちゃわちゃ感は一切消えてしまいますけど、後半の、守るべき存在と共にひたすら逃避行する展開は、いやいやそれ無茶やろー、というような部分も含めて、なかなか面白かったです。

ネットで調べると、この監督は動物を物語に取り込むことが多いようで、この映画でも、CGを使っているのは一箇所、後はすべて本物の動物を使って撮影しているとのこと。それを知った上で観ると、ちょっと驚くようなシーンもたくさんあります。

ちょっと、この映画の雰囲気にチャンネルを合わせるのに時間が掛かってしまったので、全体的にはちょっとなぁ、という感覚が拭えませんが、ストーリーの展開とか、シリアスさとコメディのバランスとか、映像の綺麗さとか、良い映画だと思います。
無いよ、コレは。戦争、寓話、諷刺、色々あるのは分かる。動物がドカンドカンと死んじゃうのも演出だろうから構わないけど、ラスト、長々と逃亡した果てに地雷源でヒロインをぶっ飛ばしても、なんか残る?コレで?見ず知らずの羊飼いが、迷惑千万なのに『生きろ』言わんでしょ。
ヒロインも主人公も魅力を感じない、もう少し若く無いと美しくない。
2017鑑賞

ストーリーの破綻それ自体が、不条理な暴力の歴史を語っている。
その事を教えてもらって、あの映画を考える視点が一段高くなった。
飛翔するハヤブサの目線。

大切な何かをを失った経験がある大人のための映画だと思った。
大切な何かを失うと、その重みの分だけこの世界への引力が強まるような気がする。
世界への与し方が変わる。何かを負って生きていくこと。

大きな災害を経験した人が感じるのは、生き残ったことへの罪悪感なんだそうだ。
葬いは生きている人のためにある(超私論)。
何かをせずには生きてはいけないんだろうと思う。人に人の命は受け止めようがない(と、私は思う。)。

逃避行の幕切れ、羊が宙に踊ったあの地雷が埋まる草原に、主人公が白い石を敷き詰めていく。
私は、あれは慰霊なんだと思ったなぁ。
死んでしまった彼女。羊たち。特殊部隊によって命を奪われた村の人々。戦争で命を落とした人々。
カメラがパンになって、無数に敷き詰められた白い石が映って、エミールクストリッツァの作品と祖国との関係は切っても切れないものだとするなら、あれは映画の中の登場人物に留まらず、ユーゴの歴史を悼む気持ちの表れだ。

寓話性の強さ。そういう意味では、正反対に行った「黒猫・白猫」の方が個人的には楽しく観られるわけで。
でも、観終わった後すぐのファーストインプレッションに対して、後からじわじわと、ああ良かったなって気持ちが湧き上がってくるのが不思議。
こういう作品わからんねんよなぁ。
戦争の中をミルク売るっていうアンバランスさとか対比とかあんましわからん

ひたすら羊クラッシュ
自然豊かな美しい風景と
戦争、殺戮とのギャップすごい

リアリティと寓話的要素が入り混じって
美しくて悲しくて最高…
期待しすぎたのか、ちょっと私には分からなかった…やはり私はメルヘンチックな話はだめなのか…?でもギレルモ監督の話は好きなのに…。
人がポップに死んでいくあれ、キングスマンみたいに羊?山羊?があれよあれよと死ぬシーン。かわいそすぎるわ(;_;) 戦争はあかんよ、っていうメッセージは伝わった。でもなんだか見ていて退屈だと思ってしまった。。

愛の記憶を忘れるな!的なおじさんの台詞は心に響いた。
同監督作品「黒猫、白猫」を観た流れで、こちらも鑑賞。
エミール監督作品は命の儚さや尊さに対するメッセージ性を非常に感じられ、
可愛らしさと死を常に隣り合わせに置くイメージでありましたが、
本作は非常に辛く悲しい逃避行の物語。

とにかく羊が可哀想。
観てられないぐらい可哀想。

「人間も動物も、全ては一つの命であり
死ぬも生きるも運任せ」

これこそ本作のメッセージである。
一年ぐらいしたらまた観たい。。。
“運命は幸せな物語も用意してくれるさ”

“言わない方が・・・
真実で苦労してきた 
いいことなかった”

地雷区域に瓦礫をひたすら敷き詰める。
こういう切実な思いと地味な作業無くして
戦争の終結などあり得ない。
瓦礫一つに彼女への想いが溢れて淋しくてたまらない。

はやぶさの美しい顔♡
ニワトリの鏡とにらめっこ♡

よくあんなイキイキとした動物の表情を切り撮れなといつも感心する✧

そして我々人間のムゴさを感じずにはいられない。
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