レッドキング

iBoyのレッドキングのレビュー・感想・評価

iBoy(2017年製作の映画)
3.4
トムは同級生ルーシーの家を訪れた矢先、強盗に遭遇。警察に電話しながら逃げたものの銃撃に遭い、意識を失ってしまう。
一命を取り留めたものの、スマホの破片が脳内に入り込み、その日を境に不思議な能力に目覚める。

スマホの破片が脳内に入り込んだらいろんな電子機器を思いのままに操れるようになりました、というB級感満載の設定。
詳しい説明はなく「だってそうなんだから仕方ないじゃん!」みたいなゴリ押し姿勢はキライじゃない。
そこから復讐だったり持った力の強大さに酔いしれたり、大物ギャングも巻き込んで余計ピンチになったりと、なんとなくヒーロー映画の体裁を保ってる感じ。
おそらく「iPhone」的な感じで「iBOY」?

これだけだとかなり評価は低かったんですが「性暴力」の問題をわりとド正面から描いてたんじゃないかと思う。
身近な人間による犯行だったことがわりとすぐ判明するのですが、実際こういった事件の被害者と加害者の関係の大半が「友人・同僚・身内などの顔見知り」によるものという調査もある。
「事件のあと会いに来てくれたのはあなただけ」
「そんなふうに接するのは私が"被害者"だから?」
など、センセーショナルな描写も多いし
「もし身近な人が被害に遭ったとき、あなたはどうするか?」を問いかけられているようでした。
犯人への復讐に躍起になるのか、その人が必要としているときに側にいてあげるのか。
ただSFヒーロー映画を撮りたかったのならこれらの描写は不要だったはずなので
むしろこっちを訴えたかったのでは?
レッドキング

レッドキング