双我

劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/リチャード二世の双我のレビュー・感想・評価

4.0
シェイクスピア原作のリチャードⅡ世

役者、ロケーション、演出どれを取っても素晴らしい作品…なのだが、強いて言えば惜しいの一言
娯楽的な映画を求める人からすると味気ない作品だが、"演劇"と言う観点からすれば流石の一言、全て揃っていた

リチャードⅡ世を演じたベン・ウィショーの繊細な演技は終始輝き、王の心情が目の動きや言葉の強弱、葛藤が最大限に表現されていたし、ヘンリーを演じたロリー・キニアの演技は全編通して見て、領主の息子と継いで間もない王の心情が顕著だった
そして上二人のみならず若手から大御所まで素晴らしい演技を見せてくれる…流石英国の俳優の一言

強いて言うならば、舞台をまるまる映画にした様な作品だった為、群衆が集うシーンは人が少なくてちょっとガッカリしてしまう
舞台であれば観覧客が一兵士として群衆に囲まれる図はあるかもしれないけど、あの手この手で兵士或いは領主が少ないシーンを撮影技法で上手く隠してるのが見えちゃってなぁ…
(ベン・ウィショーが出てる別舞台のシェイクスピア作品では立って観覧する舞台もある)

まあ、ベン・ウィショーのファンは絶対見るべき、滅茶苦茶美人の儚いわがまま王様が見れるからヨシ!!()
双我

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