メッセージもカメラワークも人間模様も何もかも好きだった。
一つの家の中っていう狭い空間を舞台にしながら、個性の強い色んなキャラクターの感情が入り混じったり、沢山のストーリーがあったから、とてつもない広い世界のように感じられた。
最初は、ラテンアメリカの家政婦文化に驚かされて、家政婦を知らない自分は苛立ちやもどかしさを感じた。でもそれもきっとこの作品のメッセージの一つ。家政婦の扱われ方。彼女たちの仕事ぶりなど。知らないことを沢山学ぶことが出来た。
主人公と娘ジェシカの関係、ファビンホと母親の関係は、親子関係の難しさを感じた。自分の家族の状況と重ね合わせられたところもあってより好感を持てた。
ファビンホの父のキャラクターや、彼とジェシカの関係性は一見ただのジョークのようにも取れるが、彼のどこか満たされない感情が上手く表現されていた。
この映画のもう一つの素晴らしかった点は、そのカメラワークにあると思う。静止のカメラワークを上手く使って観客の不安やドキドキを上手く掻き立てていたと思う。所々にアングルの使い方が面白いところもあって本当に良かった。
観終わったら後に、この家政婦を演じた女優さんをググってみてほしい。役柄とのあまりの違いにびっくりすると思う(笑